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NEW筏ラインフィールドテスト!!

2016.11.1


”かかり釣りに求められるトータルバランスを追求する。”

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これを開発コンセプトに置き10月28日三重県は鳥羽市にある「やま栄渡船」様のご協力のもと試釣会を行った。

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当日は小雨のぱらつく生憎の雨模様。週初めまでは残暑が残る10月とは思えない気候であったが、急激に冷え込みが厳しくなり少々不安な実釣会となった。

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ラインテストに協力して下さるのは当社かかり釣りフィールドテスターの久保 和也氏(左)。
そして、やま栄渡船の船長(右)。強面ですが人情味のある優しい船長です。

今回のフィールドは沖のポイント。
久保テスターお気に入りのポイントということも有り、愛しきターゲットととの対話への近道でもある。

早速実釣開始!!
実は久保テスターが使用しているテストライン(#1.25)は前日にも使用した2回目のラインとの事。
あえて初期使用感ではなく使用済みのラインをテストに用いる事でより実用性に近い形でのテスト。
ちなみに初期使用感は現行のトルネードちぬ筏に比べしなやかに仕上がっており、特に問題は感じなかったとの事。

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久保テスターの横隣では筏釣り初挑戦の2名、サンライン企画業務部課長とサンライン開発部主任がアドバイスを受けながら実釣を開始。

先ずはシラサエビをポイントに撒きモーニングサービスを狙う。
上潮が前方へ払い出され、このポイントとしてはあまりよくない潮の流れ。
落し込みで反応を見る。

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潮は動いているものの魚の活性はさほど感じられない。
落し込みに見切りをつけ早々にダンゴ釣りに切り替える。
いくつかダンゴを打ちポイント作り。ダンゴを直下に落とし込み魚の反応を伺う。
ダンゴ直への反応もあまりなく、割れた後潮の流れに合わせラインを送り込んでいくも時折エサ取りにサシ餌をかじられる程度。

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この段階でのライン操作性に関しては、非常に馴染みが良く更に摩擦抵抗係数を最小限に設計する事でマイクロガイドをスムーズに通すことが出来ておりストレスなく糸を送り出せている。
初心者の2名もトラブルなくタックルを操作し穂先に伝わる繊細なシグナルで眼下に潜む生命反応を待っている。

しばらくすると前方へ払い出していた潮流が緩み始めた。
ダンゴ周辺の生命反応も出はじめ割れたダンゴから抜けたサシエを張らず緩めずで送り込んでいくとコツンやコツコツといった感じでエサをかじられる。
最近はやりの宙切りで海底3m上でダンゴからサシエを抜き落とし込んでいくと早々に反応が、しかしこれはバリ(アイゴ)。

そこからはバリの猛攻に悩まされ鈎かかりするのはほぼバリ。
引きは楽しませてくれるのであえて強引にやり取りをしたり、わざと障害物に摩耗させたりとラインの強度検査。
釣れども釣れどもバリばかり。『ここはバリ島??』なんて冗談を言っていると雨足が強くなってきた。
バリ島だけにパラソルを設置して気持ちをリセット。

再び緩んでいた潮が今度は右方向へ向かいだす。
「潮の変わり目はポイントだよ。ダンゴ周辺にも良い雰囲気があり気配が感じられる。」と久保テスター。
神経を研ぎ澄まし顔つきも一層引き締まる。

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程なくして穂先に”コッーン”と明確な前アタリが出ると同時に穂先を押さえこむ本アタリが、先程のバリの引きとは明らかに異なり、品のある愛しきターゲットとの対話を楽しみながらあげてきたのは本日初の綺麗なチヌ。

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これを皮切りにバリの気配は消えチヌの地合いとなり立て続けにヒット!!

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筏釣り初の2名も初心者と言えど磯・鮎に精通しているセンスを活かし、使い慣れないリールをしっかりと使いこなして筏釣りの醍醐味やかかり釣りに求められるラインの要素を実感していた。

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その後もポツポツとチヌが顔を見せてくれ無事試釣会を終える事が出来た。
釣果はチヌ(27㎝~34㎝)20枚・マゴチ(54㎝)1枚・ヒラメ(52㎝)1枚・バリ複数・チャリコ複数・サンバソウ複数。
マゴチとヒラメの写真は雨が強かった為今回は撮れませんでした。

今回の試釣会は、雨・強風とタフコンディションではあったが竿にラインがへばりついたり、糸癖が気になる事はなく非常にストレスなく釣りが出来た。
途中糸切れのトラブルが1点発生したが細い号柄ということも有り原因は外的要因によりライン表面のキズが付いていた可能性が考えられる。

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この問題の改良点は細いサイズでは表面のキズが致命的な糸切れの原因となるのでもう少し糸質を硬く設定することで対策をとる。
また、今回試すことのできなかった号柄も追って実釣を重ねていく予定。

最後に…。
かかり釣りに求められるトータルバランスを追求する”をコンセプトとした今回のプロトライン。
操作性・感度・復元性・耐久性・耐摩耗性・張り・コシ・しなやかさそれら全てのトータルバランスを考慮し繊細かつダイナミックな要素を組み込んだ最高の武器の完成も後僅か。

伝統的な釣法が多くあるチヌをターゲットにした釣り。
しかし、かかり釣りは創世期からまだ53年足らずと比較的新しい分野ではあるが、ある程度確立されてきた部分もある。

よりシンプルに余計なものをそぎ落としたかかり釣りは、落とし込み・ハワセ釣り・広角釣法・宙切りと様々なシチュエーションで最大限のパフォーマンスを発揮する為、鈎・糸・竿・リール。
シンプルであるからこそどれも手の抜けない武器である。
サンラインが世に送る最高の武器を多くのアングラーに納得して使って頂けるよう今後も改良を重ねていく。

新製品“かかり釣りライン”を楽しみに待って頂きたい。

※今回お世話になったやま栄渡船のHPは↓をクリック
 http://www.yamaei.info/