まだ見ぬ一尾へ、コンタクトせよ。

ナイロンハリス「Hi Contact」

ナイロンハリスに新たな生命を吹き込む。

ナイロン最大の弱点である「吸水性」。
これを克服するため開発に5年の歳月を経て1984年に発売されたナイロンハリス「パワード」は、
ナイロンハリスの地位を押し上げるロングセラーとなった。
しかし、ナイロンの弱点をカバーすることができるフロロカーボンの登場によりナイロンハリスが選択される機会は減少した。

ナイロンは生き物である。
呼吸するかのように、息を吸い、水を飲む。美しいほどしなやかで、繊細な素材である。
ナイロンハリスの地位を築いたパイオニアとして、この素晴らしい糸の新たな可能性を模索すべく、
2016年、新しいナイロンハリスの開発プロジェクトが立ち上がった。
開発コンセプトは、「弱点の克服」ではなく、「ナイロン本来のポテンシャルを最大限に引き出す」こと。

着水するとスッと潮に馴染み、まるで鈎がついていないかのように、極めて自然に魚のもとへ仕掛けを運ぶ。
そしてひとたび魚がかかれば、フロロカーボンにも勝るパワーを発揮する。
名作「パワード」発売から16年、ナイロンハリスは新たな生命を吹き込まれ進化した。

まだ見ぬ一尾へ、コンタクトせよ。

  • CONCEPT 01「究極の潮馴染み」
  • CONCEPT 02「絶妙な比重」
  • CONCEPT 03「妥協なき強さ」

CONCEPT 01「究極の潮馴染み」

究極の潮馴染みを実現。

ナイロンは、釣糸の中では比較的水との親和性が高い素材である。
水との親和性は、仕掛けの馴染みに大きく影響する。
仕掛けを投入した直後、水面にある糸は表面張力の影響を受ける。
この時、水との親和性が高い、表面張力が低いハリスであれば、
すぐさま海中に仕掛けを馴染ませることができる。
HiContactでは、プラズマライズの技術を用いて、
ナイロンの特長である水との親和性をあえて最大限に高めている。

糸表面付近のイメージ(断面)

糸表面へ水滴を落とした場合の親水性比較

従来品

HiContact

CONCEPT 02「絶妙な比重」

鈎がついていないかのように、自然に

ナイロンの密度は約1.14g/cm3 であり、
フロロカーボン 密度: 1.78g/cm3やポリエステル 密度: 1.38g/cm3に比べ、
海水の密度は約1.03g/cm3 に近く、
釣りに於いて最も自然に沈降する素材であるといえる。
ハイコンタクトは、親水性能を向上させているが、しなやかで軽いという
ナイロンの基本性能は維持されており、
高比重ラインのようにスッと潮に馴染み、
水面下では鈎がついていないかのように、自然に魅せることができる。

ハリス沈降速度比較

真水をはった水槽に鈎をつけたライン(150cm)を据え、ライン角度が水平から垂直になるまでの時間を計測

フロロカーボン:63.9sec. ハイコンタクト:79.5sec.

CONCEPT 03「妥協なき強さ」

フロロカーボンを圧倒する強度

一般的にフロロカーボンの方が高強度と思われがちだが、実はナイロンの方が強度は高い。
HiContactの原糸は特に「細く、強い」に拘っている。
あらゆる視点から原料を見直し、糸化工程では欠陥を徹底的に追究・排除した結果、
直線や結節、道糸や鈎との結束において、自社ナイロンハリスを凌ぐ性能を発揮する。
フロロカーボンとの比較においては、圧倒的な差を見せつける。
細くしなやかながら、芯は驚くほど強いライン、それがハイコンタクトなのだ。

対 高強度ナイロンハリス(当社製品)

対 フロロカーボンハリス(当社製品)

サンラインらしさを体現する技術

NSS(ノンストレススプーリング)

NSS(ノンストレススプーリング)は、糸にかかるストレスを最小限に抑え、糸の特性を最大限に発揮する当社独自技術である。
釣糸の製造工程で、スプーリングは釣糸を完成させる最後の工程であり、
糸の品質を左右しかねない重要なセクションでもある。
サンラインでは様々なスプーリングの方法を採用しているが、
中でもNSSは限られた製品にしか採用していない、特殊な独自製法である。
スプーリングの方法では、1990 年代に登場し各社挙って採用した「平行巻き(整列巻き)」が有名であるが、
糸が整然と巻かれた姿は美しいが、寸分の狂いもなく巻き取るためには、一定以上のテンションを掛ける必要があるため、
釣り人の手に届くまでの間、糸に強いストレスがかかり続けることになる。
製品の美しさは重要であるが、「品質主義」を掲げるサンラインの本懐ではない。
「どのように巻けば糸にとってストレスが少ないのか」に着目して、開発されたのがNSSである。
NSSでは、巻き取る時の糸のテンションを最小限に抑えることで、糸に余分なストレスを加えることなく糸を巻き上げている。
これにより、工場で作られた糸の品質そのままに、釣り人の手元に届けることが可能になった。
細部への妥協を許さない、サンラインらしさを体現した技術、それがNSSである。

フィールドテスターインプレッション

#01

驚くべきはフロロに匹敵する
馴染み良さ、そして強さ

手触りもかなり良く、糸質についても適度な張りがあり、いい感じのハリスというのが第一印象でした。
使用して感じたことは直結においてもしっかりと噛みこむ感じで、とても強く、何と言ってもびっくりしたのが強度。今までとは違い、魚が掛かりフリーで魚を逃げ込ませ強度を確かめてみましたが、 フロロカーボンに劣らなような強さを感じ、陸地でも色々な障害物に擦りつけてみましたが、素晴らしいほどの強さでした。

フロロカーボンとナイロンでは比重が違うのがかなり分かるのですが、このHiContactにおいては違和感なく、フロロカーボンと同じように使えるくらいの馴染み良さがあり、 落ち込みでもたくさんのあたりをとることができました。意外と冬場の深いタナとなった寒グロなどに威力を発揮しそうだなと感じたテストとなりました。問題ないと思います。

クロにおいては縦方向の捕食ではなく横方向の捕食(活性が低い)も近年は良く見られるようになってきました。このようなケースではフロロカーボンであれば張りが強く、違和感や“口元にあたる感じ”が多いようで、 付けエサを離す・吐くといったことが良くあります。実際に付けエサにもそのような形跡が残ってくることが多々あります。そのような場合、自然に食い込ませ、 触る時間を長くさせてくれるのがしなやかで違和感が少ないナイロンであり、掛けることが出来なかった魚も手玉にできることが多くなってくると思います。横方向の動きが多い、 深タナの寒グレなどには素晴らしい結果をもたらすことと思います。

#02

ウキと同じような感覚で
チョイスするハリス

大分は磯・波止が多くチヌ釣りの場所には事欠かない。しかし、それゆえ釣り人も多く簡単には釣れないことも多々ある。特に大分市内の埋め立て地は、近場で行きやすいこともあり、色々なジャンルの釣り人がいるため、 チヌの警戒心も強い。

HiContactを使えば、なるべく撒き餌に同調するようゆっくり沈めていくことができる。その結果、近くでは誰も釣れない中チヌを釣ることができた。釣果を上げるアイテムの一つとして使ってみることをお勧めしたい。

実釣においては、やはりフロロカーボンハリスを同じような使い方をすれば、使用者の評価が下がる可能性がある。このHiContactは”比重”の選択肢として捉えるべきであると私は考える。言うならば、 ウキと同じような感覚でチョイスする。たとえば、マキ餌の配合に合わせるためにハリスを軽くする、浅ダナを釣るために軽くする、など。
フロロカーボンハリスは万能だが、フロロカーボンにはできない利点があるのだ。

#03

選択肢の1つとして
欠かせない存在

今現在のウキフカセ釣りにおいて、ハリスはフロロカーボンが主流です。今後の釣りシーンにおいて、ナイロンハリスがフロロカーボンハリスに取って代わることは、ないのではないかと私は思います。
しかし、私がメインに釣る黒鯛(チヌ)釣りでは、ナイロンハリスでなくてはならないシーンが存在するのも事実です。柔らかく軽やかなナイロン素材の糸は、黒鯛が捕食する時に付け餌を違和感なく捕食し易かったり、 沖で魚が浮いている時に付け餌がゆっくりフォールするため浮いた魚に遭遇する確率が高くなったりします。
釣果UPには、状況に応じたハリスの適切な選択が必要で、HiContactはその選択肢の1つとして欠かすことができません。

#04

今ではベストのポケットに
欠かせない

5月の終盤に新潟県の佐渡ヶ島に釣行しました。当日渡礁した場所は、本来なら潮が速く、大真鯛やヒラマサ、口太や時には尾長も釣れる特級磯でした。朝から方向も定まらず緩慢な潮にコマセを撒くと、 小型の口太が浮いてくる状況でしたが、食いが渋く当たりが出ても針掛かりせずにポツリポツリといった釣れ具合に、フロロからナイロンハリスに張り替えてやってみました。潮が効かずに直線的に馴染むフロロに対して、 軽比重でフワーっと馴染ませられるおかげか、その後も変わらぬ潮から40オーバーを含めて20kg以上のメジナを釣る事が出来ました。
私を含めて、フロロカーボンハリスが定着し始めた頃に磯釣りを始めた人々にとっては、扱い方には注意が必要だと感じました。
細ハリスの鈎への結束時にフロロより締まり易い、同じハリスでフロロなら5匹釣るところをナイロンなら2匹で変えるなど交換の頻度、とにかくフロロと違う比重の為に馴染む水深や角度の違い、など。 違いを認識しながら、正しく扱うことで、あらゆる状況にベストマッチすることができます。今ではベストのポケットに欠かせないアイテムになりました。

まだ見ぬ一尾へ、コンタクトせよ。

ナイロンハリス「Hi Contact」

製品画像

●プラズマライズによる驚異の潮馴染みを実現
●脅威の強さと異次元の粘りを誇るHMW(超高分子量)ナイロン採用
●ノンストレススプーリング採用

ラインナップ

号柄 0.8 1 1.25 1.5 1.75 2 2.5 3
糸径(mm) 0.148 0.165 0.190 0.205 0.220 0.235 0.260 0.285
糸長 50m

 BACK